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特定技能「自動車整備」で
外国人を雇うための条件

工場に求められること、本人に求められること。1号と2号の違いまで、まとめて整理しました。

まず結論:3行でいうと

① 工場側は「認証工場であること」と「自動車整備分野の協議会に入ること」が大前提です。協議会には、在留資格の申請より前に入っておく必要があります。
② 本人側は「整備の試験」と「日本語の試験」に合格しているか、自動車整備の技能実習2号を良好に修了していることが条件です。
③ 1号の人には、生活や仕事の支援をする義務があります。自社でやるか、登録支援機関に任せるかを決めておきます。

そもそも特定技能とは

特定技能は、すでに一定の技能と日本語力を持っている外国人に、即戦力として働いてもらうための在留資格です。技能実習が「学びに来る」制度なのに対して、特定技能は「働きに来る」制度です。

雇い方は工場が直接雇用します。給料は同じ仕事をする日本人と同等以上にすることが求められます。出入国在留管理庁の説明でも、1号の人は技能実習2号を修了した人と同じくらいの技能水準とされているので、技能実習生の給料を上回ることが想定されています。

工場(受け入れる側)に求められること

自動車整備分野ならではの条件があります。国土交通省と出入国在留管理庁が示している主なものは次のとおりです。

条件中身
認証工場であること道路運送車両法にもとづき、地方運輸局長の認証を受けた事業場であること。
協議会に入ること国土交通省が設けている「自動車整備分野特定技能協議会」の構成員になること。在留資格の申請の前に加入が必要です。会費はかかりません。
国の調査・指導に協力すること国土交通省やその委託先が行う調査や指導に協力すること。
実務経験の証明を出すこと本人から求められたら、実務経験を証明する書面を出すこと(2号に進むときに必要になります)。

協議会への加入は、地方運輸局に書類を出して手続きします。「人が決まってから入ればいい」と後回しにすると、申請のタイミングがずれてしまうので、特定技能を使うと決めた段階で先に済ませておくのが安全です。

本人(働く外国人)に求められること

1号の場合

次の「整備の力」と「日本語の力」の両方を、試験などで示す必要があります。

ただし、自動車整備の技能実習2号を良好に修了した人は、整備の試験が免除されます。日本語の試験も、技能実習2号を良好に修了していれば免除です。つまり、技能実習で3年育った人が、そのまま特定技能1号に切り替えるのがいちばん自然な道です。

2号の場合

2級整備士の合格が一つの道になっているのは、整備工場にとっては大きな意味があります。2級を持った外国人整備士なら、現場の柱として長く任せられるからです。

1号と2号は、何が違う?

特定技能1号特定技能2号
できる仕事日常点検整備・定期点検整備・特定整備と、それに付随する基礎的な業務ほかの人を指導しながら行う、同じ範囲の整備と一般的な業務
在留できる期間通算で原則5年まで更新の上限なし
家族を呼ぶこと原則できない配偶者・子どもを呼べる
支援の義務ありなし

1号は「現場で一人前に作業できる人」、2号は「後輩に教えられるベテラン」というイメージです。2号まで進むと、在留期間の上限がなくなり、家族と日本で暮らす道も開けます。本人にとっても「この工場で2号を目指す」という目標は、長く働く理由になります。

1号の人には「支援」の義務がある

特定技能1号の人を雇うときは、仕事だけでなく生活面の支援をすることが義務になっています。たとえば次のようなものです。

これらにかかる費用は工場の負担で、本人に払わせることはできません。自社で全部やるのが難しい場合は、登録支援機関に委託できます。自動車整備分野では、委託先の登録支援機関にも条件があり、1級・2級の整備士資格を持つ人などを置いていること、協議会に入っていることなどが求められます。

なお、出入国在留管理庁は、1号の支援体制の要件を2027年4月1日から改正することを公表しています。これから特定技能を始める工場は、最新の要件を確認してから進めてください。

技能実習・育成就労との関係

2027年4月からは、技能実習に代わって「育成就労」が始まります。育成就労は3年で特定技能1号の水準まで育てることを目的にした制度です。つまりこれからは、「育成就労で育てる → 特定技能1号 → 2号」という一本の道になります。制度の変わり目について詳しくはこちらの記事にまとめています。

今のうちに確認しておくこと

  1. うちは認証工場か(ほとんどの工場は大丈夫ですが、念のため)。
  2. 協議会への加入を、申請の前に済ませる段取り。
  3. 支援を自社でやるか、委託するか。委託先が自動車整備分野の条件を満たしているか。
  4. 2号まで育てる気があるか。2級整備士を目指す人を応援できる体制があるか。
※ この記事は2026年10月時点の公開情報(国土交通省「自動車整備分野における『特定技能』の受入れ」、出入国在留管理庁「自動車整備分野の運用方針」「特定技能制度に関するQ&A」など)をもとにした一般的な説明です。細かな運用は今後変わることがあります。個別のケースは勉強会や無料ガイドでご確認ください。

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